2025年9月3日にオンラインイベント「表現力爆あがり!川本先生流スクールタクト活用術〜 スクールタクトはじめの一歩・もう一歩」を開催しました。
本イベントでは、埼玉県草加市の公立小学校教諭の川本裕太先生にご登壇いただきました。「スクールタクト認定マスター」制度でゴールドを取得されている川本先生に、「スクールタクトをこれから使ってみたい!」「もっと授業で活用してみたい!」という先生方に向けて、スクールタクトの活用術や活用事例をたっぷりとご紹介いただきました。
「子供たちが手軽に考えを表現できる」スクールタクト
授業を通して最も高めたいと考えている力は「表現力」だと話す川本先生。イベントでは、授業の中でのスクールタクトの活用事例とともに、子供たちのさまざまな思考と表現が紹介されました。
例えば小学2年生の算数の授業。2つの箱の面について、同じところや違うところを見つける問題です。ある子は色ペンを使って同じ形を囲んだり、別の子は同じ形を同じ色に塗って色分けしたりして、表現しています。また、「ペアが3つあります」などテキスト入力で自分なりの気づきを書き込んでいます。

※川本先生のご発表資料より
展開図の問題では、子供たちが思い思いに組み立てられない理由を書き込んでいることが回答一覧画面で確認できます。

※川本先生のご発表資料より
川本先生のクラスでは、毎日の授業で子供たちが自分の考えをスクールタクト上に表現しています。色分けしたり、囲ったり、言葉で説明を加えたりすることで、自分の考えを「手軽に」表現できるのが、スクールタクトの大きな特徴だと川本先生は話します。子供たちは、表現することの楽しさを感じているそうです。
自力解決・表現・意見交流の時間を確保し、表現力を高める
川本先生が考える表現力には「分かりやすく伝える力」だけでなく、「自分の考えを整理する力」も含まれます。授業の中でその力を育てる時間を確保するため、川本先生の授業は以下のように進みます。
①問題確認(1分)
②見通し(3分)
③自力解決→丸つけ(5分)
④スクールタクトに解き方を書き込む(7分)
⑤意見交流(7分)
⑥解法確認・まとめ(7分)
⑦適用問題・振り返り(10分)
※5分の余白
子供たちはまずノートで自力解決を行います。先生に見てもらい、正解した子はスクールタクトに解き方を書き込んでいきます。授業時間の約20分(③〜⑥)を、自力解決から表現、意見交流にあてることで、表現力を育む時間を確保しています。
子供たちは、数直線や図を使ったり、言葉で根拠を説明したり、複数の解法を書き出したりと、さまざまな方法で自分の考えを表現し、それを友達同士で発表し合うことで、ますます満足感と喜びを感じるといいます。

※川本先生のご発表資料より
「正解」以外の価値が生まれる授業
ノートだと、中には汚したくないから黒板を写すだけで意見を書かない子もいるという川本先生。使える鉛筆やペンの色に制限があったり、赤鉛筆やペンで書いてしまうと書き直すのが大変だったりと、自分の考えを十分に表現しきれないという課題も「あるある」です。
ノートをスクールタクトに置き換えることで気軽に表現することができるようになり、それを繰り返すうちに、子供たちの「伝えたい」という気持ちが引き出され、子供たちの表現する力は高まっていきます。「発表なんてしたくない」という子も、次第に「聞いて聞いて!」と積極的に友達と意見交流をするようになるそうです。
お互いの良いところをコメントし合う「ホメント」(ほめ+コメント)も、そのためのスクールタクト活用術の1つ。自分の考えを表現できた経験や、先生や友達から反応をもらった経験によって、授業の中に「正解」以外の価値が生まれます。
スクールタクトならではの良さとは
最後の質疑応答の時間には、スクールタクトならではの良さについてご質問があり、川本先生だけでなく、他社製品の利用経験もある参加者の先生方からもご意見をいただきました。
圧倒的な手軽さ
イベントの中でも繰り返しお話があった通り、川本先生が考えるスクールタクトの良さは「手軽さ」。他社製品を使うことを諦めてしまったICTが苦手な先生でも、スクールタクトなら使いこなせるというのはよくあることだそうです。
小学校1年生でも使いこなせるわかりやすさ
若手からベテランまで、先生方はもちろん、子供たちもすぐに使いこなすことができることも、複数の先生から声があがっていました。
児童生徒同士で認め合える
参加者の先生から、「一人ずつ褒めてあげられる、共同閲覧できて子供たち同士が認め合えるところが好き」というコメントもいただきました。先生が授業やクラスの状況に応じて簡単な操作で個別の学びと協働の学びをシームレスに切り替えられる点も特徴の1つです。
白紙での配布〜課題テンプレートまで
ほかの先生からは、「白い紙を配るのと変わらないので、気軽で自由度があって良い」というご意見もいただきました。川本先生も、白紙にデジタル教科書の問題を貼ってそのまま配布することもよくあるそうです(※デジタル教科書の利用についてはご所属の自治体や学校にお問い合わせください)。
自由度の高い白紙のような使い方から、ワークシートのような活用方法まで、先生の授業スタイルに応じてさまざまな活用方法が可能です。1万点以上もの公式課題テンプレートが用意されており、授業準備の負担が軽減される点も大きなメリットです。
▼イベントの詳しい内容は、アーカイブ動画でご覧ください!