この実践事例は、全4時間の単元の進め方をまとめたものです。
この単元では、児童が「国会」「内閣」「裁判所」のいずれか1つを選択して個人で調べ学習を行い、その成果をジグソー法で共有することで、三権分立の仕組みについて主体的に学びを深めることを目指しました。
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〈導入〉第1時
これまでの日本国憲法の学習を振り返り、日本国憲法の中に「法律」という言葉がよく登場することを確認しました。そして、「法律」をつくる機関、運用する機関、問題解決する機関として「国会」「内閣」「裁判所」の3つを紹介しました。その後、教科書や資料集の図などいくつか資料を提示し、「日本の政治の仕組みである「三権分立」について自分の言葉で説明できるようになる」という学習のゴールを設定しました。
第1時ではスクールタクトで課題を配布し、学習のゴール、授業の流れ、そしてルーブリックを児童と確認しました。
また「国会」「内閣」「裁判所」のうち、最も興味のあるもの1つ選んで調べ、最後にジグソー法でグループ内で教え合う活動を行うことを伝えました。この時間では、各自が調べる機関を選ぶところまで進めています。

〈展開〉第2~3時
①「国会」「内閣」「裁判所」のうち、どの機関を選んだかを全体で確認し、「なぜ衆議院と参議院の2つがあるの?」「内閣総理大臣と国務大臣の仕事は?」「裁判所にはどんな種類がある?」といったそれぞれの「必ず調べる問い」についても確認しました。

②目標計画シートを使い、本時の自分の目標設定と、どのように学習を進めるかを選択させました。

③ それぞれ、自分なりの学び方で情報収集や整理・分析、まとめの活動を行いました。教師は児童の間を巡回し、個別にフィードバックを行ったり、アドバイスを行ったりしました。途中、「国会」「内閣」「裁判所」それぞれを調べる児童を集め、情報共有やヒントなどを伝える時間も設けました。


④ 授業終了5分前には、振り返りを書く時間としました。教師はコメント機能で振り返りへのフィードバックを行いました。
⑤ ②~④のサイクルは第2時だけでなく、第3時でも同様に行いました。

〈まとめ〉第4時
①授業の始めに本時の流れと目的を説明しました。
②まず、「国会」「内閣」「裁判所」のうち同じ機関を選んだ児童同士で内容を共有したり確認し合ったりする時間を取りました。
③次に、「国会」「内閣」「裁判所」の各担当者が一人ずつ含まれるように新しいグループを作り、国会・内閣・裁判所の役割や関係性が書き込める、空欄のある三権分立の表を配布しました。自分の選んだ内容を調べていない人がちゃんと理解して説明できるようになることがゴールであることを再確認したうえで、発表・共有し合う時間を取りました。
④最後に三権分立について分かったことや、今回の学び方を振り返り、気付いたことなどの記述時間を取りました。
