2025年8月24日に開催したオンラインイベント「シン・自己調整学習~理解を『深』めて『真』の自己調整学習を目指そう」のレポートをお届けします!
今回は、東京都公立小学校教諭であり、スクールタクト認定マスターゴールドでもある白杉亮先生にご登壇いただきました。白杉先生は、ご専門である自己調整学習に関する書籍『自己調整につながる学習理論をビジュアルでまとめました』(明治図書出版)を7月に出版されたばかりです。本イベントでは、書籍にもまとめられている「自己調整」に関連する学習理論をわかりやすく解説していただきました。「真」の自己調整学習について理解を「深」め、子供たちの力を「伸」ばすためのヒントを学ぶことができました。
自己調整学習とは
「学習を自己調整する」とは、より効果的に目標に向かうことができるよう自分の学習方法をブラッシュアップしていくことです。例えば、うまくいかない原因を考えてやり方を変えてみたり、目標そのものを修正してみたり、などといった調整があります。Aさんがそういった調整をしながら学んでいる場合、Aさんの行っている学びを「自己調整学習」と言います。
つまり、「自己調整学習」とは特定の授業方法や学習方法を指すものではなく、学習者の学びの状態やあり方を示す言葉なのです。
自己調整につながる理論
今回は書籍にある以下の理論の中から、「動機づけ」「モデリング」「メタ認知」の理論をご紹介いただきました。白杉先生は、これらの理論を知ることによって、子供たちが学びを自己調整しながら目標に向かえているかを捉えることができると言います。
- やる気を高めたり、保つには?
- 動機づけの理論
- 自分の状態を把握しコントロールするには?
- メタ認知
- 学び方をどう身につける?
- モデリング

※白杉先生のご発表資料より
これらの理論に基づいた実践事例も交えながら、子供たちの力を伸ばすヒントをたくさんお話しいただきました。
終わりに:自己調整学習とスクールタクト
「自己調整学習」とは、自分の学びを「自分で」調整している状態ですが、今回のイベントを通じて、そのためには先生の支援や共に学ぶ友達の存在も重要だということもわかりました。
スクールタクトは、先生が子供たちの学びを深く見取ることを支援する機能が充実しています。また友達同士で互いの学びを参照しやすいのも特徴です。
ご紹介いただいた理論を参考に子供たちの自己調整力を高める授業に取り組んでみたいと思われた先生は、スクールタクト活用ライブラリに掲載している白杉先生の実践事例や白杉先生監修の課題テンプレートをぜひ活用してみてください。
<白杉先生の実践事例>
・みんなで取り組む漢字テストの振り返り活動
・児童が学習計画を立てて進める物語の読解
・単元を通した「思考の整理」と「意見の交流」で学びを深める
・児童が学習計画を立て、読みを深める国語の単元実践(大造じいさんとガン)
・自由進度学習とジグソー法で学ぶ 三権分立の仕組み
本イベントの詳しい内容は、アーカイブ動画でぜひご覧ください。
また、白杉先生のご著書『自己調整につながる学習理論をビジュアルでまとめました』(明治図書出版)もあわせてご参照いただくことで、自己調整学習への理解を深めることができます。
▼イベントのアーカイブ動画は以下からご覧いただけます