スクールタクト導入で生徒同士のコミュニケーションや振り返りが評価可能に 2021.02.16 中学校 高等学校

※仙台育英学園秀光中等教育学校様にご興味のある方はこちらをご確認ください。

※取材は2019年11月に行いました。記事内の授業風景は新型コロナウィルス拡大抑制を目的とする休校要請以前に撮影したものです。

秀光中等教育学校の特色

秀光中等教育学校は、2018年に国際バカロレア(IB)の中等教育プログラム(MYP)を提供する東北初のIB校として認定されました。6年間の中高一貫教育、学習方法としてのIB教育、教育の軸としての“Language, Music & Science”によって、高度な学力・豊かな感性・生涯学習者としての自覚を持ち、持続可能な社会の構築に“至誠”によって貢献するグローバルシティズンを育成することを教育目標としています。

※秀光中等教育学校は、2021年4月に秀光中学校への組織改編を予定しています。2020年4月に入学した生徒は、秀光中等教育学校前期課程で1学年次まで過ごし、2学年次に秀光中学校へ編入される予定です。

IBに沿った生徒の評価手法がスクールタクト導入の背景

秀光中等教育学校では、1人1台のPC環境を整備し、IBのレポート課題や効果的な授業実践を目指していました。スクールタクト導入目的は、教員が生徒の評価をより効果的に行うことにありました。東北で初のMYPを提供する国際バカロレア認定校である本校は、その教育手法の特性から生徒の適切な評価手法を模索していました。

授業によって習得した知識のテストによる評価手法だけではなく、生徒同士の授業中のコミュニケーションや振り返り、実生活への応用などをルーブリックに基づいてテストと同様に評価する必要がありました。もちろんレポート提出による評価も行っていますが、授業中の様々な活動を記録しておく必要性を認識していました。

従来は、無料で使えるGoogle関連のソフトウェアを使用していましたが、本校に最適なツールを検討する中でスクールタクトにたどり着き、利用を開始しました。様々な教科に汎用的に対応していること、プレゼンテーション機能があること、生徒同士が相互にコミュニケーションを取りながら学習や振り返りを行えることなどが、本校の求める要件に合致していたため「まずは試しに使ってみよう」という気持ちで使い始めました。授業効率の向上とMYPの単元計画に基づく授業設計、特に観点別評価において発表やグループワークが必須な点などを考慮した結果、スクールタクトの導入を決めました。

スクールタクト導入前準備とハードウェア選定

本校は2017年に、全校舎に無線LANの整備、各教室にプロジェクターの整備を行い、翌2018年に全教室への設置を完了しました。授業で本格的にICTを使用する前に、生徒へのClassiアンケート調査も行いました。1日あたりのインターネット利用時間、保護者の制限の有無などをあらかじめ調査することによって、ICTを利用する上での問題点を洗い出しました。

(※秀光中等教育学校でご利用いただいているサービスの名称は「ClassiNOTE」です。ClassiNOTEは、Classiユーザー向けに提供しているスクールタクトの別名称です。名称が異なるだけでシステム上の違いはありません。)

アンケートの結果をもとに、ハードウェアの選定においては、生徒の資料作成能力を高める必要があると判断し、iPad等のタブレット端末ではなく、キーボードが付いている端末を要件としました。また、スクールタクトを直感的に活用するためのタッチパネルがあること、インカメラが使えること、データがクラウドに保存され消失しにくいなどの条件から、中学生にあたる前期課程ではChromebookを選定しました。高校生にあたる後期課程では、プレゼンテーションソフトやウィルス対策ソフトの要件を満たすPCを利用するBYODを実施し、1人1台のPCを利用する「Own PC制度」を実現しました。

IBの授業特性にも最適だったスクールタクト

本校では、従来から様々なICTツールを使用していましたが、スクールタクト導入後には多くの変化がありました。教員の変化としてまず挙げられるのは、教員間での情報共有が盛んになったことです。スクールタクトの使い方やノウハウ共有にとどまらず、その他のICTツールの利用においても共有が活性化しました。また、各授業の特性に応じて柔軟にツールを切り替えられるようになり、同時に、生徒の側も授業の特性に応じてツールを使い分けるようになりました。生徒は、ICTに苦手意識を持つこともなく、楽しみながら使うようになってくれました。

国際バカロレアの授業特性にも最適で、生徒同士の授業中のコミュニケーションや振り返り、実生活への応用などを評価することができるようになりました。

スクールタクトによる先生方の変化

以前にもまして授業での創意工夫や改善をするようになりました。また授業の中でも流れに変化をもたせようとすることで、生徒自身はもちろん、自分自身の授業に対するモチベーションも更に向上しました。本時の振り返りを熱心にやるようになりました。

はじめは、ICTは難しいのではないかという気持ちがありましたが、使ううちに自分の意識が変わってきました。授業以外の時間でも生徒の解答や意見が確認でき、次の授業での改善につなげることができます。生徒の指摘やコメントをまとめて見ることで、苦手な部分や得意なところを発見でき、今後の指導に役立ちます。

授業が効率よく進むようになりました。そのため自分自身が精神的に疲れないということが大きな効果ですね。また、発表が得意ではない生徒の発表では、あらかじめ回答を見た上で、「いい意見だね!じゃあ発表してごらん」と自信を持たせてあげられるようになりました。

生徒が、パソコンやタブレットを勉強のための道具として使えるようになりました。スクールタクトを使うと他の生徒の考えも見られるので、勉強を自分の中だけで完結させないようにする意識が芽生えたと思います。また、生徒が家にいる間の学習の様子も見られるようになったことで、課題を細かく出してチェックできるようになりました。

今までは問題集の問題をただ解かせるだけでしたが、生徒同士のコメントやフィードバックを増やすことを意識した課題づくりができるようになりました。画面上で生徒の回答がリアルタイムで確認できるため、各生徒の理解度やつまづいているポイントの把握がしやすくなりました。

生徒たちが使ってみて感じたスクールタクトの良いところ

グループワークで、グループ内で話し合って内容を打ち込めるし、他のグループ同士で様々な意見を見ることができ、「こういう捉え方もあるんだな」とか「こういう表現の使い方があるんだな」といろいろ考えることができるのでいいと思います。

課題の提出などが時間的に効率化したし、グループワークで一人ひとりが授業に対して積極的に参加できるようになりました。先生に聞くほどでもない簡単な質問でも仲間内では聞けるし、どのような言葉を使えばより明確に伝わるかなど、みんなで話し合ってからパソコンに打ち込むので、より発展的な意見を言い合えると感じています。

紙やノートに書いて一人ずつ発表しなくても、全員の意見を一つずつ見ていけるので、それを見た上で自分の意見をまとめることができるのはとてもいいところだと思います。特にキーワードによってみんなが一番考えていることや多く使われている言葉を見ることができるので、それによって自分の焦点があっているか、自分の考えが正しいかどうかも確認することができます。

自分の考えが他の人と合っていないと不安になりますが、他の人の考えを取り入れることにもなるし、自分もまた新たに成長できると思っています。そういった意味で、スクールタクトを使うことで授業が効率化されている点は大きいです。今まではノートに書き写すのが大変で、自分の意見と照らし合わせる時間も足りませんでしたが、今では大きな違いや共通点を見つけることが簡単になりました。

紙の授業より効率的になったと思います。先生の授業中の負担が軽くなったり、他の友達の解答を見ることができるようになりました。紙を使っていたときは先生が動き回っていて大変そうでした。また、他の友達の解答から新たな気づきを得ることができるようになりました。また、苦手だったタイピングの練習になるので、TとFの位置がわかったり、以前より速く打てるようになりました。

夏休みの宿題も、今までは提出から採点まで1カ月待たないといけませんでしたが、今は先生がすぐに採点してくれるようになりました。解答をクラスメイトと共有することが簡単で、スクールタクトにデータが残るので、復習が簡単になりました。中学校1年生のときのデータも残っています。また、スマホでログインできるので、電車の中でもノートを広げることなく簡単に確認することができます。

単純に機械に慣れることが良い点だと思います。また、解答を簡単に共有することができるのはすごく良いです。今まではホワイトボードに代表の人が解答を書き、みんながそれを見ても会話が生まれなかったし、そもそも時間がかかっていました。でも、今は他の生徒の解答が見えるので、生徒同士の会話が増えました。例えば、「この計算式が違うのでは? もっとこうすればより簡単にできるのでは?」などの会話が生まれています。

今後どのようにスクールタクトを活用していくか

学校全体ではグランドデザインの方針に基づき、各学年・教員の状況に応じて柔軟な活用をしています。例えば、1年生であればPCを学校で保管し、授業での教員監督下で利用してもらったり、3年生は自宅に持ち帰って課題に取り組んでもらうなど、各学年・教員同士が上手く声がけすることでフレキシブルに運用しています。個人的には、今後このような関係性がICTを使った教育において重要になると考えています。一方で、SNSの利用やインターネットのフィルタリングについては現在も最適な対応を模索しています。

本校は、生徒が双方向に取り組むIB型の授業をテーマとしています。そのため、MYPの前提となる環境整備に注力したいと考えています。例えば、教員全員が参加するミーティングが毎週あるの

で、そこでスクールタクトを使った効果的な授業方法を教員間で共有し、学校全体の授業のクオリティ向上を実現していきたいです。また、年度の更新によって教員が入れ替わった際に研修会を行うこと、教員同士が使い方を共有し合う時間を設けること、教員同士の授業研究など、スクールタクトに限らずICT全般の知識を共有し研究していきたいです。

スクールタクト導入後の活用状況については、以下の実践事例をご参照ください。

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